冬は、各単位町内会で、伝統のある「亥の子祭り」「とんど祭り」も各地で行われます。
正月には、午前0時になると、「中須賀神社」の太鼓と「お寺(品秀寺)」の梵鐘で始まります。町民はこれを合図に
三々五々初詣を開始します。また、日の出に合わせて「呉娑々宇山」に登り“初日を見る会”をします。
「亥の子(いのこ)祭り」も町内各地で行われる行事の一つです。子どもの健康と各家の繁栄を願って行われる
このお祭りは、子沢山の猪に因んで始められたと伝えられています。
この行事の囃し歌「♪ い~のこいのこ、い~のこ餅ついて祝わんものは、鬼産め(おにうめ)蛇産め(じゃうめ)、
角(つの)の生えた子産め(こうめ)、やーさんの尻をゆでゆでたれて、またよっさ~い、またよっさ~い、こ~れのこれの
〇〇さんに嫁をとって繁盛せ~繁盛せ~♪」は、多少の言葉の変更はあれ現在も受け継がれています。
「とんど祭り」は、町内の各地区で行われる冬のお祭りの一つです。竹と藁を使って櫓を組み立て、その中に
古木や木切れを入れます。中心部には十数メートルの太く長い竹を、枝をつけたまま立てて固定します。
周りを三重、四重に藁で作った袴を巻きつけます。枝々に、様々な願い事を書いた和紙を取り付けこの櫓に火
をつけ一気に燃やします。櫓は大きな炎となって高く舞い上がり、とても壮観です。
これで願い事がかなうと言われています。残り火を使って餅を焼くのが恒例となっています。
残り火でお餅を焼いています |
畑賀の町の1年間の四季折々のほんの概要を述べてきましたが、私たちの町「畑賀」は福島正則(1561~1624)
による検地(1600年頃)の時代に誕生した長い歴史をもった町(村落)です。伝統文化と多くの遺跡と豊かな自然に
恵まれた「畑賀」の町に是非一度足を運んでみて下さい。 (末田記)