五日市観音住みよいまちづくり計画の紹介

五日市観音学区では、人と人との挨拶を通して、人の輪を広げ、明るく安全な地域社会を作ろうと、平成15年に「五日市観音ネットワーク」を立ち上げました。
 各団体の特色を活かした活動をするために、ピラミッド型組織ではなく、横に輪でつながるネットワーク化を行いました。各団体の独自性を尊重し、あえて会長を設けず、構成団体による輪番の代表幹事制をとり、定期的に研修会や情報交換会を開いて、お互いの、つながりを強めています。
 
 活動が軌道に乗ってきましたので、さらに活動の内容を充実させるために、五日市観音ネットワークの組織力を活かし、五日市観音ネットワーク内に地域福祉計画策定委員会を設け、平成18年から「地域福祉計画(五日市観音住みよいまちづくり計画)」の策定に着手しました。平成20年度からは、同計画の実行に移っています。
 
 5つの委員会の計画は、五日市観音ネットワーク通信にのせてあります。
 
 21年10月発行の五日市観音ネットワーク通信の裏には、地域福祉計画推進チームの名簿と団体名を記載しました。
 
  ◎各種17団体から選任された委員で構成しています。
  ◎1委員会7人から13人の委員で構成、委員総数48人です。
 
 22年1月発行の五日市観音ネットワーク通信の裏には、五日市観音住みよいまちづくり計画、福祉のまちづくりプラン進捗状況報告を記載しました。
 
 ≪きれいなまちづくり委員会≫
   ◎ごみ問題、環境問題に取り組んでいます。
 
 ≪暮らしやすいまちづくり委員会≫
   ◎学区内の魅力を再認識する活動をしています。
 
 ≪安全なまちづくり委員会≫
   ◎防犯と防災に力を組織的に高めています。
 
 ≪人がやさしいまちづくり委員会≫
   ◎地域ぐるみの子育てを中心テーマに取り組んでいます。
 
 ≪コミュニティづくり委員会≫
   ◎人と人のつながりを深める活動をしています。
 
 
 他にも、子ども会の加入率を上げる取り組みや、岡の下川に小学生と地域が一緒になってシジミを再生させる取り組み、小学生が公民館で活動するグループの指導により児童が育てた花、絵手紙を持って民生児童委員の案内で、地域のひとり暮らし高齢者を訪問しプレゼントする取り組み等も行っています。
 
 さらに、今年度ネットワークでは、各町内会でチラシなど回覧に使用されている回覧板を600部作成し、各町内会の班に2部づつ配布したところです。この回覧板はネットワークオリジナルです。裏面には、
 
 -わがまち子育て合言葉- 声かけあって、育てよう
     笑顔のあいさつ、うれしいな
     家族そろって朝ごはん
     早寝、早起き元気なからだ
     日頃から、向こう三軒両隣
 
 
     すべての子どもに、家庭学習の習慣をつけよう
     まなびの「てつじん」に大変身!
     てれびを消して、つくえの上をかたづけて、じかんをきめて、
     まずは、宿題と本読みをしよう、などの啓発用の標語を入れて、作成しました。
 
 今後も地域の子どもたちの健やかな成長は、地域の願いであり私たちの願いです。そのためには、学校と地域、家庭の三者が力を合わせ、心を一つにしなければなりません。
 私たちは、これからも五日市観音ネットワークの中で各種団体や行政と連携し力を合わせて、人と人を横につなぎ、人と人の輪を広げ、住みよい五日市観音地区になるよう協働しながら、前向きに頑張っていきたいと思います。

佐伯区誕生25周年記念事業

あいさつ運動

これからの取り組み

 子ども会の全員参加型を目指して、五日市観音小学校では、平成22年4月から、全児童を対象に、地域ごとの縦割り集団、地区児童会活動を始めます。
 
 観音学区では、3年前に地域福祉計画を策定し、「安全安心で、暮らしやすいまちづくり」を目指して、地域諸団体、組織が協力しながら地域づくりに取り組むことにしました。その過程で、地域での子どもの現状について、3つの切実な課題が提起されました。
 
  (1)子ども会の加入率が減少傾向にあり、そのため地域の伝統文化や行事、自然保護などを通して様々な世代の人が交流し、向こう三軒両隣のお付き合いで絆を深めてきた観音の良さを継承しにくくなりました。全員参加型の子ども組織にしたい。
 
  (2)町内の子どもの顔と名前と家が把握しにくいため、事件や火事の時、子どもを守りにくかった。どの家に誰が住んでいるのか、どの子がどの道を通ってどの家に帰るのか把握していないので、三年前の事件の時に、子ども加入者名簿しかなく、4割が未加入で実際、連れて帰るのに困りました。
    もしも、子どもの登下校中や一人で留守番をしている時に、地震や災害、事件が発生したら、どうやって子どもを守るのか。観音学区は両親が働いている家庭は、夕方留守が4割と多く、災害や事件はいつ起こるかわかりません。地域の全ての子どもを地域ぐるみで守る体制を早急に作りたい。
 
  (3)少子高齢化、高度情報化、趣味の多様化などの影響で、地域での子どもの異年齢の生活体験が著しく減少し、家の中で長時間のテレビゲームを行い、子どもがバーチャルな世界と現実の世界との区別がつきにくくなっています。
    スイッチを押してリセットしたら、命がよみがえると信じこんでいる子どもも実際にいるのです。人と接する体験、自然と接する体験不足から、人間関係を築くのが、苦手になっています。子どもたちが、地域の一員としての自覚を持ち、居場所があり、異年齢集団で様々な体験をする場所とチャンスをつくってやりたい。
 
 以上の切実な課題を解決するため、五日市観音ネットワーク「人がやさしいまちづくり委員会」は、≪地域とPTAと学校が三者の関係を一層強め、連携して、地域での子どもの育ちを考えていく≫という提言を行い、五日市観音独自の新しい組織を作ることにしました。
 
 学校は、五日市観音小学校に通っている子は、全員を地区児童会の会員とし、「全ての子どもたちが地域でも、異年齢の仲間とともに活動したり、子ども同士のつながりを深めたりして、豊かな人間性や社会性を身につけることができるよう」な体制にしました。
 
 PTAは、組織を見直し、地区育成委員会をつくり、「安全面での活動と、子どもが参加する地域行事等の育成、支援活動」を行うことにし、今まで地域の町内会にあった子ども会の活動内容は、PTA組織の中に含まれることにしました。
 
 地域は、各町内毎に、児童会育成会顧問は、町内会長と民生児童委員、子ども育成相談役は、町内会からOBを2名選出し、地区児童会やPTA地区育成委員の活動をサポートする体制をつくることにしました。
 
 佐伯区のまちづくりは、まずは地域からと、観音ネットワークの組織力をいかし、観音独自の新しい組織を作りました。歩み始めたばかりなので、今後地域の知恵を集め、工夫しながら、より子どもの幸せにつながるように進めていきたいと考えています。
 

ネットワークオリジナル回覧板