丸子山遺跡の「貝の腕輪」
 三入神社の鎮守の森の南端の一部に丸子山という低い山がありました。昭和51年8月(1976)に発掘されて、2000年前の女性の全身の骨と左腕に嵌ったままの 「貝の腕輪」が発見されました。今は、その丸子山はなくなっています。
 石棺の数十基が並んでいたことと、小さな「子どもの石棺」が幾つかあったのも珍しいことでした。「貝の腕輪」の貝は沖縄近辺の海にしかいない特別のもので、九州では多く発見されているが当地のものが最大の大きさなのです。
丸子山から発掘された石棺
と右上に白っぽく「貝の腕輪」

 

 

 

   「貝の腕輪」左は上から、
       右は横から撮影


 

 つまり丸子山に石棺群を造営していた当地の豪族が、極めて大きな勢力を誇って いたことになります。特に 「貝の腕輪」を嵌めていた女性は「ひろしまの卑弥呼」であろうと推定される、と広島市文化財団は新聞発表したのです。その 「貝の腕輪」 は同文化財団が厳重に保管していますが申し込めば誰でも見せてもらえます。 また女性の石棺と子どもの石棺は可部小学校に元のままに復元されています。これも見学は可能です。腕輪も石棺も必見の遺物です。
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