根ノ谷川

 太田川の支流で16.9キロメートルに過ぎない川ですが、極めて多くの特徴をもつ「根 ノ谷川」です。根ノ谷川は、その源流が活断層の崩落により日本海に流れていた川が瀬戸内海にと流れを変えたことで全国に有名なのです。この根ノ谷の箇所に大断層ができていて昔からの交通の難所になっていました。
   ところが今は難所が嘘のように上根バイパスにより楽に通行できます。そのバイパス道路のすぐ北側に、日本海と瀬戸内海との分水嶺の標識が広い平坦地にありますから不思議な光景です。
 それにこの根ノ谷川に沿って、食品工場が並んでいることも特別です。大林から三入まで、全国にまで製品を運ぶ一流の工場群なのですから驚きです。大学で醸造学を学ぶ学生が訪問して勉強している風景を何回も見かけます。昔からの酒造家や醤油家が可部ほかに並んでいることもそのためと思われます。
  さらに根ノ谷川の水質が優れているために、公共の水道施設が出来ているにも関わらず自家用の井戸水を利用し続けている家庭も多いのです。
 また江戸時代には、この川の舟運も開けていて地名ほかに名残をとどめています。それに、この根ノ谷川は湾曲が甚だしく少ない川であることも特徴です。
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