白木山

 早苗田に映る白木山

  三入といえば真っ先に東方の 白木山が広い範囲から目に入ります。高さは889.3メートルに過ぎませんが、 古くから「神の山」 として崇拝されていたに違いありませんん。姿形も素晴らしく御日さまが昇る東に位置していることから、稜線に近く「神立ち(カンダチ)」という地名があります。
  当然のことに白木山頂から三入のほぼ全域が見えますしさらに好天に恵まれると四国そして九州の一部までもが目に入る特別の山なのです。それに標高差(ふもとからの高さ)が850メートルばかりあり、この点では広島県内で第一位です。

   毎日のように誰かが登山するだけでなく中には1日に数回も登山したり、特に白木山 の東側は登山訓練の場にもなっています。登山者が多いので不幸にも遭難する場合もあって、救助のためのヘリコプター基地が2個所もあります。
  白木山の恩恵を多く受けていることを象徴するように、西側の麓は「桐原」すなわち桃源郷の地名を昔から称しています。そのためなのか、江戸時代には「桐原(トゲ)は極楽」と通称されていました。
 今も西側の桐原地域の共有林の運営は効果的で、県内でも高く評価されています。山林こそは、地球環境の保全のためには最も重要な資源ですから大切にしたいものです。
 以前は、三入小学校児童までも相当に登山していましたが、 今は好事家の登山 の場として有名であることは勿論、元日の登山者は 「初日」を拝むために百人を超える毎年の賑やかさです。
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