安佐南区では、認知症(痴呆)の症状の一つである“徘徊”が見られる認知症高齢者を早期発見・保護し、介護者の負担を軽減するため、警察や地域の協力のもとに『はいかい高齢者等SOSネットワーク』に登録する制度があります。この研修を民生委員 桑升さんの司会で進められ60数名の出席者で会場を埋め尽くされ成功裡に終わりました。
冒頭に民児協 牧原会長の挨拶があり、この地域は33~34%の高齢化になっている。認知症は病気であることを理解して徘徊等を地域皆で見守ってゆきたいと話されました。
まず安佐南地域包括支援センター長 堀川厚士さんから SOSネットワークは、『認知症の症状の一つである徘徊により、行方不明になられたお年寄りを関係機関の連絡網を通して早期発見 保護するシステムである』との説明があり、以前は非人間的な扱いであったが、最近は病気であると言う事が浸透してきている。
医療がすすみ、認知症の薬が1種類から4種類に増えている。又共同生活介護グループホーム等に入られた方も症状が落ち着いてきている。
治る認知症と治らない認知症があり治る認知症は、ホルモン異常 肝臓病 腎臓病 ビタミン欠乏症 水頭症硬膜下血腫などである。
治らない認知症は、脳卒中によるもの 神経細胞によるものとのことでした。
治らない認知症の症状で中核症状と随伴症状がある。
中核症状は 何度言っても忘れる 食事をしたのを忘れる・・・など。
随伴症状は 物盗られ妄想 夜になると発作的に起こる錯乱状態 うつ状態などである。内服にはアリセプト錠などがあるが、貼る薬もありそこに月日を書いておけば 飲み忘れが防げる。
物忘れと認知症の記憶障害は違いますとの説明もあった。かかりつけ医に相談したり 認知症相談センター(草津病院)を受診して早期発見 早期治療をすすめます。
広島が指定したオレンジドクターは物忘れ認知症の相談医であるとの事。このマークがある医療機関は気軽に相談して下さいとのことでした。
安佐南区役所 健康長寿課 小林史子保健師さんや 安佐南地域包括支援センター 吉田保健師さんからは、事例を取り入れながら 物忘れ改善、 有酸素運動、 注意力を高める、 記憶力を高める、 計画力をたかめることが必要であり、これらをどうすれば良いかなどの予防のポイントを説明された。
安佐南警察署の方からは年々 認知症による行方不明者が増えていて保護した人がH22年は23.4%、H24年は31.8%とのことでありSOSネットワーク登録の意義を痛感しました。
安佐南警察署に事前に登録する、その連絡票は安佐南警察署生活安全課と安佐南区役所健康長寿課等にありますとのことで2時間があっという間に過ぎていきました。
参加者の中で
『認知症はね しっかりした人がなりやすいんよ』『そうかもしれんね』と言いながら食い入るように皆さん聞かれていました。
そして最後に
『こう言う機会に参加できて感謝しています』
『こういう制度があって心強く思いますね』
『認知症が増加しているのが身近に感じ 日頃の食事や 訓練 運動 話すことを心がけます』
『一日 一日を、迷惑をかけずに今日の話を振り返りたいですね』とインタビューに応えて下さった方有り難うございました。
貴重な沢山のお話を聞きましたので 毘沙門台ホームページの お役立ち情報に 本日の内容を詳しく載せてゆきたいと思います。
(HP委員 赤川)
日時:平成25年11月8日(金)午後1時30分~3時30分
場所:毘沙門台学区集会所(ピュアクック横)
講師:安佐南区役所 健康長寿課 小林史子 保健師
安佐・安佐南地域包括支援センター 堀川厚士センター長・吉田優子保健師
安佐南警察署 生活安全課 細川大地 広島県警警部補
主催:毘沙門台地区民生委員・児童委員協議会・高齢者福祉部会・生活福祉部会