下地町内会防災マップ
地震災害への備えについて
地震災害の備えについて(正しく知って、正しく備えよう!)
下地町内会
地震の種類は、3つあります。
① 海溝型地震 → 東日本大震災、南海トラフ大地震 (震源深さ→25km程度)
② スラブ型地震 → 関東大震災、芸予地震 (震源深さ→50km程度)
③ 断層型地震 → 阪神淡路大震災、熊本地震、能登地震 (震源深さ→ごく浅い)
① 南海トラフ大地震(M9.0)
この地震は、フィリピン海プレートが、日本列島に沈み込んで行くうちに、ひずみが溜まっていき、一定の期間が経つと、耐えきれなくなって、跳ね上がり、周期的に大きなエネルギーを放出して、大地震になります。
かつては、南海地震、東南海地震、東海地震と呼ばれていましたが、東日本大震災で、岩手県沖、宮城県沖、福島県沖の3つの震源域で、ほぼ同時に地震が発生し、巨大化したことから、現在は、3震源域で同時に発生する可能性があるため、「南海トラフ大地震」と呼ばれています。
海溝型の地震の特徴は、エネルギーは、巨大だが、震源が、海溝部分で陸地から離れていて、下地地区に到達するのは、約1分30秒ほど掛かります。
予想される最大震度は、下地では震度5強、広島市内では、震度6弱です。
この地震の特徴は、大きな津波が発生することで、被害の多くは、津波によるものです。
芸予地震は、フィリピン海プレートが、日本列島に沈み込んだ後、芸予灘付近の地下深くで、スラブ(板)同士がぶつかり合って発生する地震です。
この地震も、周期的に発生し、約67年周期と言われています。
震源が深い直下型の地震で、発生後、すぐに到達しますので、対応できません。
直近の発生は、2001年で、この地震の想定最大震度は、震度6弱です。
己斐から、火山山系を通過して、緑井に抜ける約10kmの断層がずれることによって、発生する地震です。
己斐付近で、断層の動きが観測されていますが、発生確率は、1万年~10万年となっています。ですが、明日かもしれないというタイプの地震です。
浅いところで発生する直下型の地震で、影響部分は、局地的ですが、被害は大きくなります。
想定されている人的被害は、死者1名ということで、断層上の限られたところに被害が起こるというものです。
尚、断層とは、かつて、その地域に、M6.5以上の地震が発生してできた地表のしわで、広島県では、ほぼ同様の方向に、全域に渡って、存在します。
(ア) 南海トラフ大地震の場合には、発生後、すぐに緊急地震速報が出ます。速報が出てから、約1分半後に、当地に地震が到達しますので、時間的な余裕が、少しあります。
建物の外に出る、建物の中の比較的安全な場所へ移動する等の対応ができます。
就寝中に地震が発生した場合には、携帯電話を枕元に置いておくと、大きな音で、
知らせてくれますので、携帯電話を枕元に置いて、寝るようにしましょう。
(イ) 芸予地震、己斐・西緑断層地震の場合には、直下型地震ですので、到達時間が短く、対応することはできません。
(ウ) 1981年(昭和56年)に設計基準が改定され、以降に設計・建設された建物の、下地地区で予想される地震による全壊リスクは、ほぼゼロになっています。
(エ) 1981年以前に設計・建設された建物には、状況によって、全壊リスクのあるものがありますので、建物の壁の配置が歪な建物、壁の量が少ない東屋のような建物、1階がピロティ―になっているような建物は、耐震診断をしてもらうことがオススメです。
(オ) 大地震では、家具の転倒防止金具等は、意味をなしませんが、下地地区に到達する地震程度では、ある程度の効果があると思われますので、家具の転倒による怪我をしないように、転倒防止対策をしておくと良いでしょう。
(カ) 防災グッズや食料の備蓄についてですが、地震に限らず、自然災害が発生した場合、自分の地域では、災害が発生していなくても、メインの道路や鉄道が被災して、流通が止まって、食料の供給が停止したり、広範囲に停電が発生したり、浄水場が被災して、水道が止まったりするといったリスクがあります。
そういったリスクに対応するため、最低3日分の食料と、水、燃料を備蓄しておくように
しましょう。
また、備蓄品は、2階家の場合、災害リスクの少ない2階に備蓄するようにしましょう。
(キ) 携帯電話は、震度4以上の地震が到達すると思われる地域に、音量をマックスにして、地震の到達を知らせるようになっています。(契約、ガラケー、スマホに関わらず、自動的になされます。)
特に、就寝中は、気が付かないので、携帯電話は、枕元において、寝るようにしましょう。
(ク) 広島県は、比較的に、地震災害の少ない地域になっていますが、慢心せず、こころの備えを、普段からしておくようにしましょう。
「下地地区における地震災害について」参照
土井ため池ハザードマップ
「土井」ため池 ハザードマップについて
1.背景
2018年の西日本豪雨、及び、昨年の長雨豪雨の際に、老朽化
したため池の災害リスクが、指摘されるようになりました。
昨年の長雨豪雨では、安佐南区山本地区のため池に、土砂が流れ
込んで、影響を受ける地域に、避難指示が出されました。
広島県では、ため池の総点検をして、決壊が起こった際の
ハザードマップの作製作業に入り、影響を受ける可能性のある
世帯に、ため池ハザードマップの配布をはじめました。
2.「土井ため池」
「土井ため池」は、寿団地にあって、広島市が管理し、地元に
管理業務を委託しています。現在も、灌漑用のため池として、
使われています。
普段は、貯水量を調整していて、6割程度の貯水量にしていて、
豪雨になった際にも、すぐに満水にならないように管理しているそうです。
土井ため池が決壊した場合、中畑川の支流の宮ノ谷川から、
中畑川を流れ、安川に流れ込むことになります。
中畑川は、下田呉服店の横にある水路のようなところですが、
実は、れっきとした川です。また、伴駅近くでは、アストラム
ライン沿いの道路の下を流れています。
このため、決壊して流れてきた水は、この道路下の水路では
捌け切れず、溢れ出る影響で、1班の8世帯、2班の5世帯
(+はーとひるず、ビラクレストの一部)に、20cm以下の
浸水の危険性があります。
ため池ハザードマップは、ため池が満水時に大地震の影響を受け、
瞬時に全壊するという、最も不利な条件でシュミレーション
されています。
普段は、満水状態になっておらず、下地地区は、流水地域の末端
であって、流水速度も遅くなっていると思われます。
また、想定される浸水高さが、20cm以下ということですので
広島県の担当者の方は、避難する必要はないと話されていました。
当該世帯に、こういったリスクが存在することを、周知していた
だくということだけで、本件の下地地区の防災対応は、良いと考えます。
下地町内会 作成
「土井ため池ハザードマップについて」参照
防災情報の変更点について
防災情報の変更点について
下地町内会 作成
令和3年3月に、「下地町内会防災マップ」を、全戸に配布していますが、それ以降も、防災に関する情報が、随時改訂されています。
1.令和2年6月の広島県作成ハザードマップ(全世帯配布)改定に伴う主な改定点
① 一時集合場所(菅原神社)の廃止
② 伴東小学校への徒歩による避難ルートの廃止
③ 避難場所の呼称の変更 → 指定緊急避難場所(災害発生前に避難する場所)
指定避難所(災害発生時に、生活する避難場所)
④ 避難所開設状況を、「避難所へGo!」というアプリ、又は、災害ポータルで確認できる
2.令和3年5月20日の消防庁からの警戒レベルの呼称変更
① レベル4 避難勧告・避難指示(緊急) → 「避難指示」に一本化
② レベル3 高齢者等避難 → 気象庁の警報レベルで発令
③ レベル4 避難指示 → 土砂災害警戒情報等で発令
④ レベル5 緊急安全確保 → 大雨特別警報等で発令
3.指定緊急避難場所、指定避難所の設置基準
① レベル3発令で、各小学校区において、1カ所の指定緊急避難場所が開設
当地域では、伴東小学校ですが、後に、沼田公民館に変更
② レベル4発令で、伴東小学校、安佐南区スポーツセンター、状況に応じ、伴東集会所等
③ レベル5で、災害が発生した場合、伴東小学校が「指定避難所」(生活避難場所)になります。
④ 指定避難所になった場合、災害ボランティアの指導の下、地域の住民が避難所を運営します。
4.気象庁からの情報「キキクル」(危険度分布)について
① 基本的に、行政は、気象庁からの情報を基に、避難情報を発令しています。
② 気象庁では、具体的に、どのくらいの危険度があるか?を「キキクル」という防災情報で発信
しています。
③ キキクルでは、レベル4の避難指示の状態で、「非常に危険」と、「極めて危険」の2つに、
色分けして地域ごとに、情報を出していて、特に、「極めて危険」は、災害発生の一歩手前です
から、危険度が相当高いと判断してください。
5.下地地区の防災に関する重要点
① 最大の災害リスクは、土砂災害です。大雨に関する情報に注意し、キキクルの「極めて危険」は
危険度が非常に高いので、土砂災害危険地域の方は、何らかの避難を検討してください。
② 地域には、2階建ての住宅が多くありますが、2階の災害リスクは、かなり低くなります。垂直
避難として、大雨の時には、土砂災害危険情報が解除されるまでは、2階で過ごすようにしましょう。
防災用の食料、水、燃料等も、被災リスクの少ない2階に保管するようにしましょう。
防災マップについて
下地町内会防災マップについて
令和3年3月に、町内会すべての世帯へ、「下地町内会防災マップ」を配布しました。
この防災マップは、令和元年6月の、町内会幹部で地域の災害リスクを共有する会議から
はじまり、土砂災害危険区域のある3班、17班、20班の班長さんを含めた、
「防災プロジェクトチーム」を結成し、会議や、実際に危険個所を歩いてチェックする
防災ウォーク等を経て、広島市防災まちづくり基金を活用させていただき、2年越しで
出来上がったものです。
この間、行政の防災に関する対応方法やハザードマップの変更があり、以前の防災シス
テムとは、異なったものに変更になりました。変更点につきましては、下地かわら版の
1ページ全部を使いまして、「広島市のハザードマップの変更点と災害アプリ「避難所へ
Go!」」で、すでにお知らせしていますが、今後も、この「下地町内会防災マップ」を
使って、小規模な勉強会のような形で、防災に対する正しい知識をお伝えしていきたいと
考えています。
下地町内会における防災の重要ポイント
1.防災の基本は、「自分の命は、自分で守る」ということです。(自助が基本)
① その為には、自分たちが、どのような災害リスクの中で暮らしているか?を
知っておくことが重要です。(事前にリスクを把握しておく)
② そして、災害の危険が近づいた時には、素早く、災害に関する情報を掴む
ことが必要です。(災害情報を掴む)
③ 危険と判断したら、避難行動に移す。(行動に移す)
2.下地地区の災害リスク
下地地区の最大の災害リスクは、「土砂災害」です。
土砂災害危険区域にある世帯が、3班、17~20班を中心に、約60世帯が
該当します。(必ず、自分の家が、土砂災害危険区域に含まれていないか?を
ハザードマップで、確認ください。)
安川の氾濫による浸水想定地域はありません。→ 洪水のリスクはありません。
地震のリスク→最大震度6弱で、1981年以降の建物の全壊リスクは、ほぼゼロ。
3.避難すべき人と避難場所
避難すべき人は、土砂災害危険区域にいる人で、全員ではありません。
避難場所は、① 安全な地域にある知人宅、親戚宅等
② 指定緊急避難場所(伴東小学校・安佐南区スポーツセンター他)
③ 自宅内のより安全な場所(2階や、崖と反対側の壁のある場所等)
令和3年5月8日 下地町内会
「下地町内会防災マップについて」参照